苗場山(個人)山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

苗場山(2145.2m)山行記録
2019年 10月10日(木)

 苗場山は頂上に東西 2km、南北 4kmの台地と湿原を持つ山で、周りの山から容易にその特異な台形の頂を見つけられる。
 山愛好者にはいわずもがなの話で恐縮だが、スキーゲレンデとして有名な苗場スキー場は苗場山に作られたゲレンデではなく、10km東南に離れた筍山(タケノコヤマ)(17879.7m)の東斜面に作られたスキー場だ。かぐらスキー場の方が苗場山の前衛峰、神楽ヶ峰東北稜に作られているので、苗場山に近い。

 苗場山は今回で3回目になる。初回は1977年6月初旬、山頂が雪に覆われた6月、2回目(*)は2015年10月中旬、そう今回とまったく同じ時期だった。
  *   ( 本ホームページ  http://www.alp.justhpbs.jp/recordsnaebasan201510.htm  )
 今回秋山郷から佐武流山を登るのを機会として和田小屋からではなく初めて秋山側から登りたいと、計画した。
 以前、志賀高原から岩菅山、烏帽子山、笠法師山を越えて秋山郷へ降り、さらに鳥甲山に登ったことがあるが、対岸にそびえる苗場山の山腹が、カラマツの黄葉で燃え立つように輝いているのを素晴らしいと思ったこともある。
 秋山郷は今も大型バスが入れない"秘境"として、また江戸期末の鈴木牧之の著書「北越雪譜」で語られる豪雪の里として魅力ある土地だ。

 前日の佐武流山登山に引き続き今日の苗場山登山となった。 
 今朝もまたパンとオクラ納豆、トマト、そして貝の缶詰での食事を済まし、テントをたたんで 6::40出発する。「のよさの里」の前を通って小赤沢コース3合目登山口へ向かう道は曲がりくねりが多く10kmほどある。
 途中車の左側に朝陽を受けた鳥甲山を見ることができた。さらに行くと鳥甲山の写真撮影のポイント、天池を通る。まだ紅葉には早く、陽もそこまで届いてなかったので、写真としてはいまひとつの結果となった。小赤沢からの道と合流すると 3合目登山口(1310m)はすぐだった。広い駐車場にはすでに30台近く駐車している。平日にもかかわらず、多くの登山者を集めるのはさすがに苗場山と納得する。

   
朝の鳥甲山を秋山郷から見上げる    小赤沢コース3合目の駐車場 50台はゆうに入る
トイレ等の施設も整備されている

 着いてから準備を整えて、7:30に出発する。一昨日の雨が少し残り、道を濡らしている。水たまり特有のズブズブしたところがときどき路をふさぐ。やがて狭い支稜を登るようになり傾斜も増して岩石が積んだようになる。しかし利用者が多いためが、狭いこともなく割りに歩きやすい。途中で静岡県の伊豆から来たと言う人に会い、山頂まで一緒に登る。 6合目(1770m)で最初の休憩を取る。

 南側の山腹はわずかに紅葉しているが、やはり例年よりも10日以上遅れているようだ。

   
このように鎖を付けた急な路もあるが、歩きやすい
コースだ 
   合目標識が整備されている
     
 山肌は少し紅葉には早い感じ    

  6合目からは山頂台地の北壁を真っ直ぐに登るので傾斜はきつい。 7合目、 8合目をやり過ごし、さらに懸命に登ると笹原と池塘が散在する 9合目坪場に着いた。
 空には雲ひとつなく南から西の山々がはっきりと見える。真っ赤な潅木の群生はナナカマドではなく、ドウダンツツジだ。苗場山山頂方向にもところどころその赤が散らばっている。
 草紅葉はまだ黄が勝って、本当の紅葉はこれからと言った感じだが、とにかく文句なく美しい。

 山々をひとつひとつ見てゆくと昨日登った佐武流山(2191.6m)の右遠方に白く雪を被った浅間山(2568m)が見える。さらに右近くにそびえているのは烏帽子山(2236m)でその上に裏岩菅山(2341m)が頭を覗かせている。
 前回はこの坪場までは行っていないので、ここの西南から西方向の景色はうれしい初対面となった。空気は澄んでいて山々がはっきりと見える、草紅葉はまだ黄が勝って、本当の紅葉はこれからと言った感じだ。、やはり草紅葉も遅れている。

 
ドウダンツツジが美しい9合目
正面は烏帽子山と奥に裏岩菅山 左は横手山 
  西南の方向の展望 左奥に浅間山 
右端は烏帽子山と裏岩菅山 
     
美しい曲線を見せる池塘     

 ここからは木道が整備されていて気持ちよく歩ける。青空を映した池塘の間を行くと、時々葉を落としたナナカマドが赤い実を沢山着けているのにも出会う。
 山頂の自然体験交流センターへ向かう道は標高2100m付近では木道ではなくなり、針葉樹の林の中の濡れた大きな石をを避けたり、またいだりするところもあるが、100m足らずで通り越してまた湿原の木道にかわる。センターの建物が目の前にそびえていて、そこを巻くように行くと山頂の一等三角点と標柱に出る。樹林の中で何の見通しもない頂上だ。

 
山頂の標柱と一等三角点 

 山頂から南東に50m行くと展望休憩所があり、ここで昼食とする。ここからは北西から南西にかけての広い展望が得られる。
 越後三山、尾瀬周辺の会津駒ケ岳、燧岳、至仏山、上越の巻機山、谷川岳、平標山、、日光の白根山、皇海山、袈裟丸山、赤城山そして上ノ倉山、白砂山、佐武流山、浅間山、烏帽子山、裏岩菅山、そしてその後に穂高岳、槍から薬師岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、白馬岳までの北アルプスもかすかに見える。楽しく山々を指呼できる。
 頂上台地は緩やかに南に高度を下げて行き、針葉樹の赤倉山で一旦隆起してさらに佐武流まで稜線が続いている

 
 山頂展望所から見た東~東南の展望 左端から越後三山、尾瀬燧岳、日光白根山、皇海山、谷川岳、平標山
上の倉山など
 
南の展望 左から上越国境の上ノ倉山、佐武流山、横手山、烏帽子山、裏岩菅山など


湿原、笹原そして針葉樹林が広がる頂上台地    池塘群 右の尖峰は鳥甲山、その後に穂高岳から
白馬岳の北アルプスが見える  

 下山は滑ったり、転んだりしないように注意しながら来た路を通り、3合目の駐車場に下る。あせらず気楽な路だった。駐車場ではそばの流れで靴やスパッツ等を洗ってから今夜の泊まり場に予定している飯山市の道の駅「花の駅 千曲川」へ向けて出発した。

 期待以上の天候に恵まれ、いい景色をカメラに収めて、満足の山行きだった。それにしても苗場山は他の山にない個性を持った素晴らしい山と思った。 (文 清水) 


参加者 会員1名 清水


コースタイム

栃川高原キャンプ場(920m) 6:40 行動時間 6:55
天池 6:55 歩行時間 5:50
小赤沢コース3合目登山口(1310m) 7:15/7:25 休憩時間 1:05
4合目(1500m) 8:05
6合目(1770m) 9:10/9:15 GPS Geographica
9合目、坪場(2020m) 10:15/10:20 測定点数 342
2181m地点 11:00/11:05 歩行距離 9.62km
山頂(2145.2m) 11:20 累積登高 866m
山頂展望、休憩所(2143m) 11:25/12:05 累積下降 866m
9合目、坪場(2020m) 13:00
6合目(1770m) 13:40/13:45
1560m地点 14:20/14:25
小赤沢コース3合目登山口(1310m) 15:00/15:30
小赤沢(660m) 15:45
津南 大割野 16:40
飯山市 道の駅「花の駅 千曲川」泊 18:00



苗場山トラック地図 


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